ナベ☆パ
「さて、これより第一回皆大好き☆鍋パーティーを開催します!ひゅーひゅーぱちぱち!」
「…」
「…」
「ちなみにポロリもあります!」
「…」
「…」
「いやあ楽しみですねえ!ではここで参加者に意気込みを訊いてみたいと思います。あ、私ですか?私はもう気合い充分ですよ。この日が待ち遠しすぎて、ここ一週間は眠れなかったくらいです。キャハ☆」
「…」
「…」
「では愛され系のモテカワボーイ紀田正臣君!今のお気持ちをどうぞ!」
「…」
「そうですか!やはり読モトップクラスにもなってくると一回一回にかける心構えが庶民とは違うものなんですね!」
「…」
「では、続きまして。やまとなでしこver.クールビューティ矢霧波江さん!今日のコンディションはいかがですか♪」
「…」
「なんと!一ヶ月前もから準備を重ねていたと!さすが日本の女性は美しいを地でいく黒髪美人、でしゃばりすぎず、しかし時には大胆に。う〜ん、日本に生まれてよかったあああああ!」
「…」
「参加者紹介も終わりましたことですし、ああもう待ちきれない!開会の言葉を折原臨也さんからいただきたいと思います。
『ここで食べなければ試合終了だよ』
なんとなんと!あの名ゼリフを持ってくるとは!先生…ナベ☆パがしたいです…。なんてね!試合終了になんかさせませんよ〜!」
「…」
「…」
「それでは、皆様声を揃えて…いっただっきまぁ〜す!」
「…」
「…」
「…はあー。ちょっとちょっと。君たちさ、いい加減にしてくれるかな。ちっとも盛り上がらないじゃん」
「盛り上がるとかっていう以前に。なんなんすか、これ。なんの茶番すか。それとも嫌がらせ?」
「まともに返す必要なんてないわよ」
「あ、やっぱそういうもん?」
「ええ」
「ストーップ!二人で進めていかないでくれるかな。ここには三人いるんだから、三人で会話しなきゃ。とーきんなう☆」
「ちょっと黙っててくれる?」
「だってさ、紀田君。君がうるさくするから、波江が怒っちゃったよ。ごめんなさい、って」
「そろそろ本気でうざくなってきたんすけど」
「あら、今までは本気じゃなかったの」
「仏の顔もなんちゃらぽんってかんじです」
「私なんてとっくに三度を越してるわ」
「…苦労してるんすね」
「程々に」
「イザヤ・アタ〜ック!」
「って!」
「…ほんと、何才児よ」
「18才でっす」
「まじっすか!臨也さんって老けてるんですねwww」
「草生やして何言ってんのwww」
「いえいえwww」
「いえいえwww」
「…帰ろ」
「待って待って!俺を一人にしないで!」
「波江さまぁ!」
「うるさい!面倒な男が一人いるだけで迷惑だってのに、それに悪ノリしたらアンタだって同罪よ!」
「お詫びに誠二君のナイスショット写メをプレゼントしますから!」
「え…」
「よっ!ブラコン!」
「アンタは黙ってなさい!…紀田君、本当?でもどうしてあなたが誠二の写メなんてもってるのよ」
「俺たちマブダチ且つメル友なんで。…どれがいいっすか?」
「え、こんなに…」
「いい男っすよねー」
「そうなのよ!ああ誠二!」
「これなんてどうです」
「俯き加減の誠二っ」
「あとは…これとか」
「見返り美人の誠二っ」
「うーん、これもオススメ」
「髪をかきあげる誠二っ」
「どれにします?」
「…っ!選べるわけないでしょ!誠二…っ!」
「一枚だけっすから」
「じゃあ、じゃあ、…これ」
「ジャージで体育座り!マニアックっすね〜」
「待受にするから、早くよこしなさい」
「はーい。じゃあ赤外線で…と」
「今誠二が私の(携帯の)中に!」
「あと、これはオマケで。雨に濡れた誠二君」
「あああああああああ!」
「これで許してもらえますか?」
「もちろんよ!…私あなたとは仲良くやっていけそうだわ、紀田君」
「光栄っす、波江さん」
「はいはいはいはいはーい。もう終わり?終わりでしょ?この俺がわざわざ二人の会話からフラグ立てから親密度アップまでの流れをあたたかく見守ってあげてたんだからさ。ちょっとは感謝してほしいよ。それより鍋。鍋だって。結構煮詰まっちゃってるけど、二人のせいなんだから文句言わないでよね」
「…」
「…」
「また無視!」
「…臨也さん」
「…まだいたのね」
「ひ・ど・い!」
(その後も二人で無視したりスルーしてたりしたら本気で拗ね始めたので哀れに思い鍋パーティーしてあげましたとさ)
(仕事扱いっすけどね!)
(ちゃんと残業手当よこしなさいよ)
2011.04.01
2010.08インテにて無料配布
勢いだけで日付変わってから書いたギャグ話。なんというか…すごい…早朝テンションです…。わたしが波江さんが好きなのがばればれですね(笑)