ココ+ミルク+ナッツ
思いっきり途中、そしてミルクちゃんに夢見すぎ^^
予告と設定のみでの妄想でした。
乾いた音が響き渡った。
ナッツハウスの営業時間は既に終了しており、若く、しかし各々の内に意思と夢を強く強く秘めている少女たちの姿ももうない。
今この店内にいるのは本来の姿ではない人の形を取っているココ、ナッツ、そしてミルクの3人のみだ。
先の音はミルクによって発生させられた。
彼女が自らよりも遥かに身長の高いナッツの頬を叩いたのだ。それも渾身の力を込めて。
そうして精一杯長身の男を睨み付けている。傍から見れば首が疲れてしまいそうな体制だが、ミルクにそれを気にする様子は見られない。
頬を引っ叩かれたまま呆然とその箇所に手を当てているナッツを、ただただ睨み付けている。
長い間時間が止まったかのようだった。実際には一瞬だったに違いないのだが、それぞれが動きのないまま取れないままでいた。
一番早く気を取り直したのはココで、ミルク…と声をかける。
「ココ様は黙ってらして」
それもぴしゃりとした声に打ち消されてしまった。が、このやり取りがきっかけとなり3人の間に時間が再び流れ始める。
「なぜです」
「…え」
「なぜなのです、ナッツ。なぜ誰にも何も相談せず、封戒の式を受けたのです」
ミルクの凜とした声が空間を支配している。
パルミエ国にあった時からそうだった。彼女の真っ直ぐな声と真っ直ぐな姿勢は周りを呑み込む。
やや押され気味のナッツに、お答えなさい!と更なる追撃の手が伸びた。
2007.06.30